能登義仁「まきどき村は実験場」【村民インタビュー】

能登義仁さん

長岡寺泊在住。30代。会社員。いつもカメラを肩にかけ、何気ない良い写真を撮るまきどき村専属カメラマン。好奇心が旺盛で、休みができると新潟県内外へ訪れている。そのため人とのつながりが広く、いろんな知識をもっている。もしかしたらあなたの地域に出没しているかも…。


インタビューした人:三尾花澄(みおかすみ)
長岡市寺泊在住の会社員・能登義仁さん。長岡からきているにも関わらず必ずいらっしゃって、さらに新潟市から来る私達よりも絶対早くきています。そして佐藤家のこと、福井集落のことを聞くと大体教えてくれます。私はその活動的で好奇心旺盛なところに惹かれ、また、できるだけ休みは寝ていたいと思ってしまう私にとってはわざわざ来ることが疑問であったので、インタビューをしてみました。


きっかけは水と土の芸術祭

能登さんが初めてまきどき村のイベントに参加したのは2010年。きっかけは新潟市で行われていた『水と土の芸術祭』で福井集落を訪れた際に、佐藤家保存会の斉藤文夫さんにまきどき村の活動を教えてもらったこと。「もともと人が集まらないところに興味がありました。人に話しかけるようなタイプではなかったのですが、芸術祭を通じて人に慣れていたので、知らない人が集まるところに参加することに抵抗はありませんでした」

日曜日の朝起きるきっかけに

「まきどき村に参加し始めた頃、当時の仕事が日曜日にしか休みがなく、とても大変なものでした。そんな生活の中で、何かを見たり、聞いたりしたいと思うようになり、特に『地域』に興味を持つようになりました。また日曜日の朝起きるきっかけができました」。

まきどき村の拠点である佐藤家は築200年以上ということからもわかる通り、畳が広がる広い居間、2つの囲炉裏、釜土もある空間で、現代生活の中では体験できないようなことができる場です。

「囲炉裏が実家にあったのですが、実際に使われているところを見ることはありませんでした。だから囲炉裏があって家の中で火が炊ける!という経験は初めてで、貴重な経験ができ良かったなあと思います」。

まきどき村は自分のためのもの、何かを試す場

能登さんにとってのまきどき村についておききしました。

「まきどき村は、自分でやる前に実験できる場所のようなところだと思います。例えば野菜を育ててみたいなと思ったときに、まきどき村の畑で育てている様子をみて、次に自分でもやってみよう、みたいな。だけどまきどき村では本番ではない雰囲気があるので、失敗してもいい『実験場』という感じです」。

私も朝ごはんの材料を調達するときに畑に行くことがあるのですが、「あんまり手入れできてないから、ちゃんと育っているかわかんない」、「そもそも何植えたっけ?」という感じで、無理せずに育てているということを感じます(笑)でも、逆にこのゆるい雰囲気が魅力的なところでもあると思います。

「他には、今では家事をすべて1からやるという経験をすることがなかなかないので、日常とは違う経験ができるところでもあると思います」。

まきどき村が『何かを試す場』という答えは、私にとっては“大学に通っているだけでは会えなかった色んな人に会うことができる場所”であったので、少し新鮮でした。やはりその人それぞれのまきどき村があることがわかりました。

自分の生活に責任をもつまきどき村の良い暮らし

まきどき村の生活は良い暮らしにつながるものがあると語る能登さん。

「先ほども言いましたが、まきどき村は家事をすべて1から行わないといけません。畑でも土に肥料をまき、野菜ができ、それを食べる。つまり自分がしたことすべてが、何かしら良いことも悪いことも自分にかえってきます。これを意識して生活することが良い暮らしになるのではないかと思います」。

 今回インタビューをしてみて、その人それぞれのまきどき村があるということに気づかされました。まきどき村には独特の雰囲気と、いろんな世代の人達が集まり、タイムスリップしたような今では体験できないことができる場所です。これから『自分にとってのまきどき村』を持てる人がたくさんできると面白いなあと思いました。

三尾花澄(みおかすみ) https://makidoki.localinfo.jp/posts/7589678

トビラプロジェクト https://makidoki.localinfo.jp/pages/2134552/page_201807301425


まきどき村

新潟市西蒲区福井地区で、毎週日曜日の朝6時から、畑仕事と朝ごはんを作って食べる集まりをしています。

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